お子さんに英語学習をさせたい!またはさせたい!って思ってらっしゃるご家庭が多いですよね。
赤ちゃんの時から学ばせた方が、すぐに覚えて話せるようになるんじゃない?って思われてのことかもしれません。
確かに言語脳が発達する7歳頃までに学ぶと、英語を母国語のように操れる!という話は、通訳者の間でも交わされたりします。
しかし、色々な方のお話をうかがっていると、注意しないと、本人が大人になってから困ってしまうかも?という点もあるようです。
今回の記事では、
●赤ちゃんの頃から英語を身につけさせる方法と注意点
●大人の英語学習にも応用できます!
というテーマでお話したいと思います。
子供のいない僕が誠に偉そうに恐縮ですが、
なぜ僕が今回の記事に「赤ちゃんや子供の英語教育について」のテーマを選んだかというと、
以前一緒に仕事をした通訳者の元同僚Aさんに去年めでたく第一子(息子さん)が生まれまして、元同僚が実際行なっている英語教育と今後の計画を、今回の記事ネタにしたら?といただいたからです(笑)
さすがに通訳者がお子さんですから、さぞ英語をみっちり?と思いきや…え、これだけ?!というのが僕の正直な反応です。
また大人になってから英語学習した僕にとっても、うなずけるメソッドだったので、「大人にも応用可能な例」をプラスしてみました!
ではさっそく!^^
目次
赤ちゃんの頃から英語を身につけさせたいなら、まずはこれからやってみよう!って3つのこと
①英語の歌を流す(聴き流し)
通訳者のAさん曰く、大人が考えるリスニングというカタイ感じでなくても、お部屋のBGMとして流す程度でいいそうです。
英語の歌を聴かせて、本人が嬉しそうな、楽しそうな反応を示したら◎
どんどん耳に馴染ませましょう!とのことでした。
そのうちに口ずさんだり、歌うようになるそうです。
赤ちゃんにオススメの歌を集めて紹介しているサイトが他にもあるので、僕の方からもオススメします。
②コロっとすり替える(すり替え)
すり替えるというのは、何度も繰り返し観て内容がわかっているアニメがあったとしたら、子供が気づかないうちに音声を日本語から英語に変えておくというものです。
ディズニー作品は字幕音声もしっかりしていて言語も豊富なので、オススメです。
【注意点】
●お子さんが英語に拒否反応を示すようなら、すみやかにやめましょう。(←英語に対する嫌悪感を増長させることになるかもしれないから)しばらく期間を置いた後に再度試みましょう!
●もし日本語と同じように見続けているなら、しばらく見せてあげてください。お子さんの反応が嬉しそう!楽しそう!と、英語に対する抵抗感がないことが分かれば、すんなりと英語を話せる環境に入っていけるでしょう。
③さらなる英語環境を作ってあげる(ネイティブとの生きた英語環境)
英語にしろ、外国語を身につけるのに一番手っ取り早い方法は、大人の場合でもそうですが、その言語が使われる環境に身を置いてしまうことだと僕は思います。
最近では、英語教育をかねた学童保育や、ECCなどの英会話教室でも、幼児コースまであったりして、英語にどっぷり浸かれる環境を日本にいながらにして作りやすくなっているようですね!
●Kids Duo 幼児コース|英語で預かる学童保育・プリスクール
●ECCジュニア 英会話教室〔幼児・小学生・中学生の子供英会話教室〕
ただ子供の場合、「外国語」としてではなく、日本語と同じように「母国語」として身につけてしまうでしょう。
そこで、次に僕の知人の例をあげて、日本語教育の重要性も説いておきたいと思います。
日本語の教育も大事
ある帰国子女のケース
僕の周りの通訳者では英語と日本語が母国語の方がいます。
彼女曰く、自分が帰国子女であるがゆえの悩みがあったそうです。
それは何かというと、日本語も英語もどちらも話すには困らないのですが、どこか中途半端な部分があるところだそうです。
え、日本語と英語を話すのに不自由しないならいいんじゃないの?って思いますよね。
僕もうらやましいな〜って思っていたくらいです。
彼女はアメリカで育ち教育を受けたので、英語はネイティブと言っていいでしょう。
日本語も家庭で話していたのでネイティブといえがネイティブなのですが、通訳になると決めていざ勉強し始めると、自分の日本語レベルは家庭で話すレベルで止まってしまっていた!と感じたそうです。
「通訳者になる」場合の話ですから、一般に会話したりする分には問題ないはずです。
ただ、言語とは単なる「言葉」の羅列ではない!ということなのです。
「言語」は「生き物」のように、使われる環境により変化し、人が成長するように「使用言語」も成長します。
通訳者の彼女の場合は「家庭で話される日本語」は知っていましたが、「仕事やビジネスで使われる日本語」には触れる機会がなかったのでした。
そのため「わたしの日本語は子供の時のままだ!」と感じたそうで…自分の話す日本語に、日本にいる日本人が違和感を抱いているのを感じたそうです。
いくら「英語」ができたらいいとは言っても、やはり日本語教育の方にも力を入れたいとこですね。
僕の従兄弟のケース
僕の従兄弟(現在9歳)は、海外(ドバイ)で生まれて、親の仕事の都合で一時帰国、東京の小学校に通っていました。
それまで家庭の外では英語だけで話していたので、使う機会がなくなり忘れてきてしまいました(←子供は覚えるのも早いが忘れるのも早いそうです)。
しかし、また親の転勤で中国へ。かの地のインターナショナルスクールに現在通っているのですが、あっという間に英語力を取り戻したそうです。
今では、僕なんか遠く及ばないくらいに綺麗な発音で、しかも臆せず英語も日本語も話します。
いやはや、子供ってすごいな~って、オッサンな自分はつくづく思います(笑)
大人でも応用可能! 何回も見慣れた映画やドラマはありませんか?
これまでご紹介してきた方法を大人でも応用できないか?というと、僕は基本的にはかなり有効だと考えています。
なぜなら僕もこの方法を使って実際に英語や他の言語を学んだからですが、気をつけていただきたい点があります。
初学者(基礎の文法を終えてない、もしくは応用できないレベル)の方にはオススメしません
耳を慣らすだけに「聴き流す」なら、映画よりもまずは歌を聴く方が初学者には効果的です。
メロディーを記憶するように、英語の歌詞がスンナリ入ってくるようになったら◎です。
それでも映画やドラマを使って学習したい!という方には、まずある程度の基礎文法をきちんと身につけてからがいいでしょう。
映画で学びたい!っていう方には、まずは何回も観て端から端まで内容がわかっている!って映画を選ぶのをオススメします。
何度も繰り返し観るのが、嫌でなければ僕はその方法が一番有効であると考えます。
なぜ基礎文法をきちんと身につけてからなのか?というお話をします。
子供と違って、大人になると母国語にない音は自動的に弾かれてしまい(←これが聞き取れない原因で多い)、基礎文法やある程度の語彙力がないと、図柄がわからないままパズルをしているようで、どうしても成果につながりにくいからです。
大人になると、母国語と外国語の区別がまだつかない子供(7歳くらいまで?と言われている)と同じようには残念ながら身についてくれないのです。
そこである程度の語彙力、基礎文法を学ぶ必要があるわけです。
その方が効率的でもあるからです。
出てきたフレーズを丸覚えしている人がよくいますよね。
それ自体は悪いことではありませんが、丸覚えしたフレーズがどういった仕組み(主語、動詞など)であるか、どういった場合に使われるのか、わかっていないと、主語、動詞、目的語が変わる場合などに対応できなかったりします。
つまり、基礎文法がしっかりできていないと、すぐに応用できませんし、そもそも学習時間に限りがある大人にとっては非効率だったりもするわけです。
語彙力に関していえば、もちろん多いに越したことはありませんが、少ない語彙力からでも話せるようになるのは可能であると僕は考えています。
単語×単語のコンビネーション(組み合わせ)の数をどれだけ多く作れるか?というのがポイントです。
大事なのは、
基礎文法×語彙のコンビネーション数
まずは優しいピース(単語、語句や表現)からはじめ、だんだんと使えるコンビネーションの数を増やしていく。
誠に偉そうなこと言いますが、文法とは、「ピースの正しい組み合わせ方の説明書」くらいに思ってていいのでは?と僕は考えています。
字幕付きにするなら英語字幕ー英語音声(できれば字幕抜きを目指そう!)
なぜ、僕が字幕付きをオススメしないかというと、
視覚は聴覚より早く、しかも簡単に情報を手に入れられるという生物学的理由からです。
人間は情報を取り入れるのに、どうしても簡単な手段を選びがち。
なので字幕ばかりに注意が向いてしまい、耳を使えてない!スルーして聞けていない!ってことに…。
それではもったいないです。
とはいえ、最初から字幕抜きで、聞きとれるはずないじゃん!って僕も思います(笑)
なので、最初は字幕にしていい。
ただし、英語字幕ー英語音声。
慣れてきたら段々と外していきましょう。
大事なことは、どういった会話シーンでどのような語句や表現が使われているのかチェックすること。
もちろん、わからない表現や語句を調べるのは当然のこと、それでもわからない点をネイティブ(できればきちんと説明できる語学教師)に質問できる環境があるのが望ましいです。
要するにわからないままにしない!
ただそれだけです(笑)
今回のまとめ+α
いかがだったでしょうか?
赤ちゃんの英語教育も、大人の英語学習も大事なのは、いかに英語を使う環境が作れるか?だったりします。
とにかく聴ける、話せる英語環境を整えてあげることが上達への一番の近道であると僕個人も確信しております。
今回ご紹介した方法や注意点を参考にしていただければ、幸いです。
ご精読ありがとうございましたm(_ _)m
ではまた次回!Ciao~^^/