「スパシーバ」や「ハラショー」って言葉をどこかで耳にしたことはないでしょうか?
タイトル前半の答えを先にいうと、どちらもロシア語です。
今回は、まず「スパシーバ」や「ハラショー」の意味からそのロシア語表記と発音について触れます。
また「ロシア語で『こんにちは』って国からの命令だった?」についてもお答えします!
目次
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こんにちは、月見タカです!
ロシア語の通訳・翻訳者をしてますので、語学ノウハウや恋愛テクばかりでなく、たまには本業のロシア語もやっておかないといけないなと…。
そうでした、ちなみに2019年9月開催のラグビーW杯で日本が初戦で戦う相手がロシア!だったりしますよね!
きっと、ロシア人と出会う機会がある方もいらっしゃるかもしれません。
出会いの時に使うと相手の反応がすこぶるよくなる挨拶の基本を二回に分けてご用意しました!
ロシア語を学んでみたい!少しは話せるようになりたい!って方達への「ロシア語 入門編」としてもお使いくださると幸いです。
まずは「挨拶」から入っていきたいと思います!
勉強とは思わずに、僕と会話している感じで、楽しみましょうね!
たくさん笑ってください!(笑)
僕のロシア語講座で、皆さんも、ロシア語が楽勝!ハラショー!になりますよ(笑)
またロシア人美男美女に出会う機会がありそうな方もぜひ!
英語でなくロシア語で挨拶するだけでも、相手から好印象を得られますよ!^^
では、さっそく!^ ^
ハラショーやスパシーバってロシア語だったんだ!どんな意味?
最初に意味からお答えすると、
●「スパシーバ」:「ありがとう」
●「ハラショー」:「良い(英語でgoodやniceにあたる言葉)」
という意味です。
これよりロシア語でどんな表記をするの?というお話とロシア語の発音について少し触れておきます。
「スパシーバ」と、「ハラショー」はロシア語では以下のような表記になります(ロシア文字、キリル文字とも言われますが、何だか暗号みたいでしょう?笑)
Спасибо(Spasibo) スパシーバ
表記では「スパシーボ」と書きますが、発音は「スパシーバ」になります。
なぜ「BO」と表記されるのに読み方は「BA」なのか?は後述します。
Хорошо(Khorosho) ハラショー
こちらも表記の通りに読むと、「ホロショー」になります。
「HO」が「HA」、「RO」が「RA」と発音されます。
ロシア語の発音についてちょっとだけ
上記を見て、なんで表記と発音が違うの?と思われたでしょうし、少し説明がいるかな?と思ったので、ここで発音について少し触れておきます。
すでに表記と意味が解明された「ハラショー」と「スパシーバ」を例に詳しく見てみましょう!
①ロシア語ではアクセントの置かれる母音を伸ばします。
●スパシーバなら「си(シー)」の部分で「и(「イー」と発音」がアクセントのある母音です。
●ハラショーなら最後の「шо(ショー)」の部分で「о(オー)」がアクセントの母音です。
アクセントのない母音は伸ばしません。短く切って発音します。
②アーカニエ
アーカニエとは、アクセントが置かれない「о」を「а」と同様に発音する規則です。
つまり、「о(「オー」)とロシア語で発音される場合は、アクセントが「о」の文字の上に置かれる場合のみ!ということになるのです。
※ロシア語でも地理的にウクライナに近い地方ではアーカニエの発音規則がなく、「ハラショー」は表記のまま「ホロショー」とウクライナ語に近い読みをする地方もあります(方言ですね)。
では「ハラショー」と「スパシーバ」で、もう一度ふり返ってみると、
●「ハラショー」→Хорошо:「о」が3つ並びますが、最後の赤太文字部分がアクセントで「オー」と発音され、前の二つの「о」は「a」と同じ発音になります。
●「スパシーバ」→Спасибо: 大文字で表記した「и(イーと発音)」の部分にアクセントがあるので、最後の「о」は「a」と同じ発音になります。
ざっくりご説明しましたが、ロシア語の発音規則にはアーカニエという規則があって、アクセントのない「о」が「a」と同じ発音になるんだ!くらいに思っていただいてここでは大丈夫です。
では、基本的な挨拶から!ロシア語ではこんな「こんにちは」なんですよ~
ロシア語の表記を見てビビらないでくださいよ?(笑)
ロシア語で「こんにちは」は国からの命令?
結論から申し上げますと、ロシア語で「こんにちは」は国からの命令ではありませんし、プーチンさんの命令でもありません(笑)
ロシア正教の影響は、教会スラブ語や古代ロシア語を通じて、現代のロシア語にも影響が色濃かったりするようですが、実際のところはわかりません。
ただ、確かにロシア語の「こんにちは」は命令なのです。
「へ?」って感じですよね(笑)
これからご説明します。
まず、ロシア語で「こんにちは」って何ていうの?ってとこから始めましょう!
※この記事を読んでいらっしゃる方で、ロシア文字(キリル文字)が読める方は少ないと思うので、一応ラテン文字での表記とカタカナ読みを併記しました。
カタカナでは実際のロシア語の発音に近い形で表記してますので、そのまま読んでいただいても、オリジナルからそれほど外れてないです。十分に通じますので、ご安心ください^^
Здравствуйте(Zdrástvytye) ズドラーストヴィチェ
発音してみてください。
長くないですか?(笑)
僕も一番最初に習ったときは、舌がもつれました(笑)「ズズズ、ズドラ……」ってなっちゃってましたよ…。
だんだんと慣れたらスムーズに最後までいくようになりますが、いかんせん長い!
実際、ロシアに行くと、ロシア人はこのようにフルで発音しておりません!
「ズドラースチェ」、ひどい人だと、「……スチェ(最後の部分)」しか聞こえません(笑)
日本語でいう、「こんちわ」、「…ちわ」みたいなもんですかね?(笑)
ロシア人の女のコに聞いても、「だって、メンド臭いじゃん?」ですって…「オイ、コラ!こっちは頑張ってフルで覚えたんだぞ」ってなりました…^^;
やはりロシア語の「こんにちは」は命令だった!ってお話
ロシア語で「こんにちは」は、Здравствуйте(Zdrástvytye) ズドラーストヴィチェ であるとご紹介しました。
よく、ロシア文字を見てくださいね。
最後の「……те(「チェ」という発音)」とありますよね?
「те」が「テ」と読まずに、「チェ」という音に近い発音になるのはなぜか?という疑問は先送りで今は大丈夫です(笑)
最後の「……те(「チェ」という発音)」、
これは命令文の形で「相手が目上であったり」「丁寧な言い回し」の際に「動詞の命令形 + те(チェ)」という形で「相手に〇〇してください」という意味になるのです。
ということは?
そうなんです!
ロシア語で「こんにちは(ズドラーストヴィチェ)」とはもともと命令文なんですよ。
もちろん、現代では誰も命令するつもりはないですよ(笑)
「Здравствуйте(ズドラーストヴィチェ)」とは元来「здравствовать」(健全である、達者である)という動詞(現在ではあまり使われません)の命令形なんですね。
なので、「Здравствуйте(ズドラーストヴィチェ)」とは本来、「ご達者で(あれ)」という意味だったのです。
文法的には「命令形」ではありますが、相手の健康を願う、話者からの「願望」だったんですね。
無事に解決しましたね?(笑)
「こんにちは」の語源って各言語で違っていて、面白かったりしますね。
今回のまとめ+α
初回のレッスン(?)いかがだったでしょうか?
最後に今日のレッスン(?)の「おさらい」として3項目だけ!
① ●Спасибо(Spasibo) スパシーバ:ありがとう
●Хорошо(Khorosho) ハラショー:良い(英語でgoodやniceにあたる言葉)
②ロシア語の発音原則には、●アクセントの母音を伸ばす●アーカニエ(アクセントのない「о」を「а」と同様に発音する)
③Здравствуйте(Zdrástvytye) ズドラーストヴィチェ : こんにちは
今回は余談が多めでしたが、上記の3つだけ知っているだけで残りの挨拶はずっと楽勝!ハラショーですよ!(挨拶の最大の難関は「Здравствуйте」なんで)
ぜひロシア人と会う機会があったら、試しに使ってみてください!好印象ゲット間違いないですよ〜^^
それでは、また次回!Ciao〜^^/